最近、採用活動などで会社を紹介する機会が増える中で、うまく言葉にできないもどかしさを感じることがあります。特に一対一で向き合う場面では、「ちゃんと伝わっているかな」「この説明でよかったのかな」と、自信が持てなくなる瞬間もあります。
人事として、「相手に応じて説明の仕方を変えるべき」ということは理解しています。
工場勤務か事務職か、学生か転職希望者か……相手の属性によって伝えるべきポイントを考えようとしていました。
そんな中、尊敬する先輩の聡子さんが会社に戻ってきました。
二人でこれまで参加したことのなかった採用イベントに同行する中で、ある気づきがありました。
聡子さんはいつも、会社紹介を始める前に、まず相手と自然に会話を交わします。そのやり取りを見ていて、私ははっとしました。
私はいつの間にか「分類」することに慣れすぎていたのかもしれません。
でも実際に一人ひとりと向き合って話をすると、たとえ同じ職種でも、同じような背景でも、
その人が大切にしていることや気にしているポイントはまったく違うのです。
一見、難しそうに思えます。
つまり私たちは「無限にあるような個人のニーズ」に向き合っていくことになるからです。
でも、すべてを先回りして考える必要はありません。
私たちにできることは、相手の声に耳を傾けること。そして、一緒に考えることです。
「こういう制度があるなんて、いい会社ですね」って、よく言われます。
でも思い返してみると、そういった制度のほとんどは最初からあったものではありません。
Suntech Gohanは、「旧工場のお弁当が冷たい」という声から生まれたもの。
Kids Clubは、「夏休みに子どもを預ける場所がない」という声から生まれたもの。
制度が先にあったのではなく、人が先にいて、そこに生まれた“声”が会社を変えてきたのだと思います。
以前、社長が私にこう言ってくれたことがあります。
当時は「いい言葉だな」と思っただけでしたが、最近ようやくその意味が本当の意味で腑に落ちました。
「人が会社に合わせたんじゃなくて、会社が人に合わせてできていったんだよ。」
Jinyu 2025/7/11
