
平成28年、サンテックで外国人採用(技能実習)がスタートした当初、
人事もまた、はっきりとした正解を持たないまま走り出していました。
「どこまで会社が関わるべきなのか」
「何を決めておけばよいのか」
「これは現場に任せていいのか、人事がやるべきなのか」
制度も前例も十分ではなく、判断基準が曖昧なまま、
その都度考え、対応していくしかない状況でした。
実は当時、人事(総務)として一番大変だったのは、
入管手続きそのものよりも、生活まわりの準備でした。
アパート探し、生活用品の手配、防寒具はどこまで会社が用意するのか。
「これは会社がやる?本人に任せる?」
そんな判断を、一つひとつ手探りで決めていたのが実情です。
書類関係については管理団体のサポートがありましたが、
それでも社内には決まった書式やフローがなく、
雇用契約書や賃金の考え方も、今ほど整理されていませんでした。
最低賃金改定への対応や賃金変更のタイミングに戸惑い、
後から差額を支払うことになったケースもありました。
現場からは、
「このやり方で合っているのか」
「誰に聞けばいいのか分からない」
という声が上がり、人事としても
“窓口が分かれていることで、かえって分かりづらくしてしまっている”
という課題を感じるようになります。
こうした経験から、
・対応を属人化しないこと
・窓口をできるだけ一本化すること
・会社としてやること、本人に任せることを明確にすること
の必要性を強く意識するようになりました。
そこから少しずつ、人事の役割も変わっていきます。
現場の善意や頑張りに頼るのではなく、仕組みで支える方向へ「調えていく」。
過剰な支援が後の不公平感につながること、
ルールがないことで現場も人事も疲弊してしまうことを、H28年当時の経験から学びました。
現在のサンテックは、当時と同じ状態ではありません。
受け入れの考え方も、支援の範囲も、事務フローも、少しずつ見直しながら整えてきました。
H28年当時の試行錯誤があったからこそ、
今、人事として大切にしているのは
「制度をつくること」ではなく、「ちゃんと運用できる形にすること」です。
現場で使えない制度は意味がありませんし、
誰か一人が無理をし続けるやり方も、長くは続きません。
外国人採用に限らず、人が関わることに完成形はありません。
状況に合わせて見直し、調え続けること。
それが、H28年の経験を経た今の人事のスタンスです。
2026.02.19 Satoko